S&Pがトルコ国債を格下げしリラは下落

相場観
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トルコリラは前回記事にした通り、月曜日にある程度戻しましたが投資リスクが見直され下げる展開となっています。昨日S&Pはトルコの自国通貨建て長期国債をBBB-からBB+へ一段階格付けを引き下げました。これで投機的水準に下がったことになります。

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実際に為替の値動きを見てみると、投機的水準に下がったわりには思ったほど売られていない印象を受けます。外貨建て長期国債はすでにBB+で投機的水準で、今回一段階引き下げられてBBになりましたが投機的水準であることは変わりなく大量の売りにはつながっていないのでしょう。でも対ドルでは史上最安値を更新中です。

daily usdtry

USDTRY日足チャート

USDTRY日足で見るとこのレベルには大きな抵抗がありそうですが、いまそのラインをちょっと超えて最安値を更新していることになります。現状はまだだましの可能性もあるのですが、ここをはっきり超えてくると残念ながらさらにリラは売られて3.3位まで覚悟しないといけない状況になると思います。

daily eurtry

EURTRY日足チャート

ただトルコリラに関していえば私はEURTRYのチャートのほうを重視していて、そろそろ5月の安値水準に近づいてきました。ここが抵抗線としてワークしてくれれば良いですが、そこを超えてきた場合はまずは3.47を目指し、そこを超えたら3.6くらいの水準まで売られることを想定します。どちらにせよ、今週中に方向性がはっきりしてくるかなと思います。

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