On-Balance Volume(OBV)で有名な経済作家のグランビル(Joseph E Granville)が、1960年に発表した”A Strategy of Daily Stock Market Timing for Maximum Profit”という書籍で、取引の8つの基本的な方法を紹介しています。
50年以上も前の本ですが、移動平均線を分析するための基本として、私も含め様々なトレーダーに利用されています。
200日移動平均線を用いた分析
グランビルは日足チャートに対して200日移動平均線を株式取引に対して利用しています。これは長期トレードに向いていると思います。
また株式取引に固執する必要もなく、FX取引にも応用ができますし、個人的にはむしろFX取引の方が相性が良いと思っています。
グランビルは取引の8つの基本的な方法を利用するには、他の日数の移動平均線よりも株価の先行きに対して200日移動平均線が最も情報に富んでいて信頼ができると言っています。自分の取引期間に合わせて20日移動平均線に置き換えたりできなくはないですが、やはり200日移動平均線が一番当てはまったりします。これはみんなが意識しているからでしょう。
MT4とかでは期間を200にして、移動平均の種別をSimpleにしておけば簡単に200日移動平均線がチャートに表示されますので簡単です。
取引の8つの基本的な方法
取引の8つの基本的な方法では4つの買いシグナルと、4つの売りシグナルに分かれます。
4つの買いシグナル
- 移動平均線が下降から寝てきて横ばいになるかもしくは上昇してきて、実際の価格が移動平均線よりも上に突き抜けてきた場合は、主要な買いシグナルとなります。
- 移動平均線が上昇を続けているときに、実際の価格が移動平均線を下回ってきた場合は、これもまた買いシグナルとみなせます。押し目買いの機会になります。
- 上昇している移動平均線よりも価格が上にあって、移動平均線の方に下落してきて越えそうになってからまた上昇に転じた場合は、買いシグナルになります。
- 下降している移動平均線より価格が勢いよく下落しているときは、移動平均線に向けて短期的に調整する局面が考えられ、短期的な買いシグナルとなります。
4つの売りシグナル
- 移動平均線が上昇から寝てきて横ばいになるかもしくは下降してきて、実際の価格が移動平均線より下に突き抜けてきた場合は、主要な売りシグナルとなります。
- 移動平均線が下降を続けているときに、実際の価格が移動平均線を上回ってきた場合は、これもまた売りシグナルとみなせます。戻り売りの機会になります。
- 下降している移動平均線よりも価格が下にあって、移動平均線の方に上昇してきて越えそうになってからまた下降に転じた場合は、売りシグナルになります。
- 上昇している移動平均線より価格が勢いよく上昇しているときは、移動平均線に向けて短期的に調整する局面が考えられ、短期てな売りシグナルとなります。
200日移動平均線を突き抜けたとき
買いシグナルの1番目や、売りシグナルの1番目のように、基本的には前の流れが終わって反対方向に向いていない移動平均線を実際の取引価格が突き抜けた場合にシグナル点灯となります。天井や底に近くなって、もみ合いが続いてというケースで、移動平均線を越えてストップを巻き込んで一気に流れが変わることが良くあります。
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