アメリカの10年国債の金利は2.348%で今週を終えましたが上昇が止まりませんね。この上昇が止まるまではドル高が続くものと思います。でも正直ここまで一気に上がってくるとは想定していませんでした。ドル円は金利差拡大の影響をもろに受ける形になって、110.88円までドル高になってきています。
アメリカの金利は7月にEU離脱があって1.35%くらいまで下がった後は右肩上がりを続けていていますが、現在の金利水準は決して高いものではありません。2015年7月頃の水準に戻っただけです。
世界経済に影響を受けながら景気が弱含んだ時期があったのですが、それでも米国経済は順調に成長し資金需要が高まり、インフレや賃金の上昇につながってきていると思います。実際にCPIは7月に0まで下がった後毎月順調に上げて今月15日に発表された10月のCPIは0.4%上昇でした。
インフレ傾向が強まって国債金利が上がっているという状況ですから、当然12月13、14日のFOMCで利上げがほぼ確実になっています。このような金利の急上昇が起きた以上、トランプ大統領に気を遣うことなく利上げされると思います。
2015年12月にも利上げがありましたが、あの時は南アフリカランドなどが売ら、しかもそのあと年明けに人民元切り下げもあって新興国通貨は売られまくりました。あの値動きの激しさは記憶に刻まれていますよね。
今年も12月に利上げになるとあの時の記憶が呼び起されます。すぐさま反応して新興国通貨が売られています。まだ3週間以上前ですし、ここら辺から下げておいてくれればあの時のような急激な動きはないと思いますが、一旦調整が入ってまた売られるパターンかなと思ったりもしますし、拍子抜けして新興国通貨がFOMC後買い戻される相場も考えています。
ただ一年前と違うのは、米国債利回りが下がり円高になる方向だったのに対して、今回は米国債利回りが上がって円安になる方向だということです。トランプ大統領になって円高になるという人がいるのですが、私は誰が大統領でもチャートは円安だと言っていると思っています。
旧ブログで今年の1月に円高に注意と、2月には新興国通貨の戻しを取るならばドルストレートで持つべきだと書きましたが、USDZARはその時16.3くらいで今は14.4くらいでショートはかなりの利益ですが、ZARJPYは7.2くらいで今は7.6くらいでほとんど変わっていませんね。もう流れは変わっていますので、新興国通貨をロングしたい場合はこれからはクロス円が良いでしょう。金利上昇でスワップポイント上昇でしょうね。
新興国通貨はボラタリティがあって楽しいのですが、私は素直にUSDJPYのロングポジションを増やしていこうかなと思います。調整して107,8円くらいになったら次のチャンスかなと思います。
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