ランダムウォーク理論がなぜ成立しないのか

取引手法
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ランダムウォーク理論は、相場を張っている人から生み出されたものではなく、相場の動きを学問として考えている人から出てきた理論です。現実の相場の動きは、学者が考えてる理論通りにはいかないようです。

ランダムウォーク理論とは

ランダムウォーク理論では、「価格の変化は連続的に独立で、過去の価格は将来の値動きを予測するのには使えない」と主張しています。相場はランダムだから、テクニカル分析とかやっても無駄だということです。

この理論の根底にあるものは金融経済学でいうところの効率的市場仮説(Efficient Market Hypothesis, EHM)で、市場は常に情報的に効率的だというものです。価格というものは本質的価値の周辺でランダムに変動することになります。

ホワイトノイズ

であれば、ちょうど上の図のように値動きはホワイトノイズのようになるでしょう。でも実際の値動きはドル円という効率的市場仮説が最も成り立ちそうなチャートでさえ少し違って見えます。

理論としては全くの嘘

論理物理学でいえば、理論とはどんな側面からでも真でなくてはならなくて、その理論を使えば自然現象を予測可能なものにします。となると実験結果と異なるランダムウォーク理論は否定されて当たり前です。理論は全くの嘘ということです。

明らかに嘘の理論がそのまま放置されて今日でもこの言葉が聞かれるのは少し不思議です。論理物理学と金融経済学の学問としてのレベルの差なのかもしれません。

効率的市場仮説はある程度成立する銘柄がある

効率的市場仮説は、あくまでも市場を一種のモデルとして議論をするうえで扱いやすくしているものです。実際にはポジション取ったことすら忘れてしまって放置している人も多いし、睡眠はとるし、テレビ局には資本が入り情報は正しく伝わらないし、一部の人だけ知りうる機密情報もあるし、効率的市場仮説が成立しない条件は数多くあります。

これが実際の市場の動きと理論上の動きとのギャップとなって表れてきます。中国株の値動きでは効率的市場仮説は成り立たないと思いますが、ドル円のように機関投資家が多いと少しは効率的市場仮説に基づくものに近くなります。

過去の値動きをみて取引する人たちがいる

過去の価格は将来の値動きを予測するのには使えないというのがランダムウォーク理論ですが、私を含めて過去の値動きをみて取引する人たちが実際にいます。買われている銘柄を買い、売られている銘柄を売るのです。

こういった人たちが大多数を占めてくると、ダウ理論が成り立ってきます。ダウ理論は実際の値動きを言い当てていると言えると思います。

テクニカル分析の基礎となるダウ理論について
ダウの名前を聞いてピンとくるかもしれませんが、ダウ平均株価を考案したチャールズ・ダウのダウです。ダウはエドワード・ジョーンズとダウ・ジョンズという通信社を1882年に設立し、そこが発行しているウォール・ストリート・ジャーナルに自ら連載を持っ...

ランダムウォーク理論がなぜ成立しないのか

効率的市場仮説に近いドル円のような相場でも、ランダムウォーク理論が成立しない理由は、ランダムウォーク理論を無視してトレンドをみて売買する人たちが大多数を占めているからです。

ランダムウォーク理論は株をいつ買ったらよいのかという問いに対して、いつ買っても同じという株初心者が安心して株を買える証券会社にとって好都合の理論だったりします。商業的に生かしておきたい理論なのかもしれません。

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