トルコ中央銀行は9月13日に政策金利を6.25ポイント引き上げて24%としましたね。予想だと21%くらいだったので、それよりは多少高いですが、国内のインフレ率などから妥当性を考えると普通になったくらいです。早急な利上げが必要な状況で25%くらいが適当だと前に説明している通りです。
利上げ幅は予想を超えたが
USDTRYは、政策金利発表の2時間くらい前にErdogan大統領が利下げだとか発言するものだから6.5を超えた場面がありましたが、予想より大きな利上げで6.0台まで買われる場面がありました。
結局元に戻る
しかし市場は冷静さを取り戻し、18日の今現在6.3後半と政策金利発表前くらいまで売られる状態となっています。
トルコはこれから悪材料続出を見込む
10日に第二四半期のGDPが前年比5.2%増加にとどまると報道がありましたが、政策金利が24%となると、GDPの伸び率は更に低下するものと思われます。3ヵ月後か6ヵ月後に数字になって現れるはずです。24%の金利がトルコ経済をどんどん失速させることは確かでしょう。
高くなってしまったインフレ率が低下してくれることを祈りますが、少し抑え目な24%でインフレが抑えられば楽観的になれますが、これでだめならやっぱり最悪のストーリーを見据える必要があります。
出てくる数が悪いことが予想されるときは、発表される前に既に売られていて、実際に数字が出ると戻ったりしますね。こないだの6.0台まで買われたタイミングは絶好のリラ売りタイミングだったということでしょう。
もう単独では元に戻れない状況で、短期的にはアメリカとの関係が劇的に改善した場合くらいしか戻すシナリオが考えられなくなっていますね。
リーマンショックから10年
2008年9月15日のリーマンショックから10年が経過しています。さらに10年前の1997年のアジア通貨危機、さらに10年前の1987年のブラックマンデーと、周期的にはそろそろ大暴落の頃合いです。トルコ経済が一気に悪化していき、EU諸国に、さらには世界経済に波及するということも少しだけ念頭に入れておいても良いと思います。
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