短期でポジションを取る場合にはここと決めた場所でエントリーして、決めた場所で利益確定または損切りをするのですが、数日から数週間取引を行うようなスイングトレードの場合は複数回に分けて分割してエントリーして、それぞれのポジションを別のタイミングで利益確定または損切りをすることがよくあります。あまり一般的ではないかもしれませんが、私が良く使うテクニックの一つです。
大きいチャートで見ていると根拠の誤差も大きい
スイングトレードで見るチャートは日足チャートや4時間足チャートをベースにすることが多いと思うのですが、日足チャートにトレンドラインとかを引いていると引き方次第でかなり差が生まれます。ですので厳密に線ではなく実際にはかなり幅を持たせて考えます。前回の高値や安値をベースに考える場合もそのままの値で考えるのではなくて、ある程度の幅を持たせて考えたほうが良いです。ただし特に移動平均線には誤差は生まれないのでそのまま使います。
どれくらい誤差を持たせればよいかは通貨ペアによって違うし説明は難しいですが、ドル円であればここと決めたポイントに対して前後20pips程度幅を持たせて40pips程度のゾーンで捉えています。
複数回に分けてエントリー
ゾーンで捉えているとどこでエントリーしてよいのか不明瞭になるのが難点になります。具体的な値を決めていれば、そこを越えたらエントリーとかで良いのですが、大体ここら辺に来たらエントリーというのでは今一つピンときません。
なので様子を伺いながら数回に分けてポジションを取っていく戦略を取ります。ここで大事なのは最大で合計どれくらいのポジションを取るか決めておくことです。最大で100,000通貨ポジションをとるのであれば、20,000通貨ごと5回に分割してポジションをとるなどします。
もちろんすべてポジションを取る必要はないと思いますが、1回しかポジションを取れずにすぐに思った方向に動き出してしまったら後追いで少しポジションを足したりもしますが、3回分くらい取れていれば深入りせずにそのまま少ないポジションの方がリスクを低く抑えられます。だましのケースもあるので深追いは禁物です。
複数回に分けて利確
利確を入れることはFX取引おいて一番重要なことです。利確ターゲットもゾーンでとらえているので、利確も複数回に分けて行うことになります。複数回に分けてエントリーしているのであれば、ポジションを部分決済するのは容易です。
何回ポジションが取れているかによって利確するタイミングが変わってきます。FXというのは必ずしも狙ったところまで行くわけではないですから、沢山ポジションが取れているのであればできるだけ早めに1回分の利確を行います。理由は一目均衡表の雲が近いとか、1時間足の移動平均線があるでもなんでも良くて、何かあれば利確を少し入れておくことが大事です。
狙ったゾーンに達したらもちろん利確を入れていきますが、そこが反発するゾーンということなので近づいたら徐々に利確を入れておき、もちろんゾーンの中でも利確します。利確ポイントをばらしておくのがポイントです。これでギリギリで利確できなくて反発してしまうようなリスクを減らせます。あまり欲張らないことが肝心です。
複数回に分けて損切り
複数回に分けて損切りもしたほうが良いかもしれないですが、私は面倒くさがりなので損切りは多くても2回くらいにしか分けていません。決めたゾーンを越えたら損切りが基本ですが、行き過ぎるのが相場なので多少余裕を持たせておくのが不必要な損切りを避けてくれます。5個ポジションがあるのであれば、3個をゾーンを越えたら、2個を少し余裕を持たせてなどとしています。細かく損切り設定することで不必要な損切りを更に減らすこともできると思います。
今週のリラの動きでの例
最近の私の取引の例で少し説明します。
12月2日金曜日のUSDTRYの動きをみてを3.6くらいにあるレジスタンスラインで抑えられると考え、また過去の値動きから3.3くらいにもサポートラインがあるだろうと見て、3.6付近でUSDTRYを売って、3.35くらいに近づけば利確をして、3.63くらいで損切りすると決めました。
12月5日月曜日、様子を見ながら3回エントリーして、3.6に近づくことを待っていたら徐々にだれてきて6日火曜日には下落が加速してきました。ここでもう一つポジションを取るか迷いましたが、3個とれているので良しとしました。
6日夜には4時間足の一目均衡表の雲が近く、実際にそこで一旦止まります。ここは早めの利確ポイントです。でも沢山ポジションがあれば悩まないですが3個しかないので少し悩んで、いままでのリラ売りの強さを考えて一つ利確することにしました。
7日は徐々にUSDTRYは売られて雲を越えます。こうなるとターゲットまでまっしぐらでゾーン付近の3.39とゾーン中ほどの3.36ですべて利確できました。
グランビルの法則を使うこともできた
厳密には200日移動平均線でないのでグランビルの法則ではないですが、6日に4時間足の移動平均線を越えた時点で売りシグナル点灯で、そこでエントリーというのもあります。この場合は数回に分ける必要はなくて一回でポジションを取ればよいと思います。
ただこの例では動きが早くグランビルの法則をそのまま使うと利確のタイミングが難しかったりしますが、でも利益を出すことはできたと思います。またうまくやれば一回でポジションを取ったほうが利益を大きくすることが出来ます。
まとめ
このようにエントリーするタイミングが明確な場合には必要はありませんが、エントリーするタイミングが明確に定まらないような場合にはポジションは数回に分けて分割して取ることは、リスクを減らすことのできる取引テクニックのうちの一つだと思います。参考までに。
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