トルコリラのスワップはリスクに対して低すぎるので注意

相場観
スポンサーリンク

日本のFX業者の息がかかったサイトを見ているとメキシコペソは良いのですが、やたらとトルコリラを勧めているのが気になります。トルコリラは新興国通貨の中でもちょっと問題ありの通貨です。私もたまに手を出しますが少なくとも今は長期で保有できない状態でしょう。

年明けからのトルコリラの暴落について
昨年はトルコリラ暴落の年でしたが、今年もあまり芳しくありませんね。地政学的リスクや政治的な面や経済的な面で様々な問題を抱えていますのでそう簡単に解決しそうにありません。やはり7月のクーデター未遂が大きく状況をより複雑に不安定にさせていると思...
スポンサーリンク

地政学的リスクと政治の問題

トルコ経済自体は世界銀行も予想している通り2018年は4~5%の成長と思われます。2017年は7%程度あったと思いますので、経済成長の減速が徐々に浮き彫りになってくると思います。

トルコで気にしないといけないのが地政学的リスクで、中東とヨーロッパの間に位置しているせいなので、この問題は永遠に解決しないと考えたほうが良いです。そこにシリアの不安定さが影響して火を噴いている状態です。

政治の問題ですが、やはり2016年に起こったクーデター未遂事件は歴史に残るものでしたが、Erdoganさんの独裁が続いていることです。Erdoganさんを否定はしないですが、Erdoganさんが失脚した場合を考えると結構ぞっとします。

ハイリスクであればハイリターンが当たり前

投資の世界ではリスクをとるのであれば、当然それなりの見返りを望みます。今のトルコの現状はかなりのハイリスクといえます。

インフレ率は10%程度と非常に高く、セオリー通りトルコリラの価値は下がっていきます。一方政策金利は国内経済を考慮して8%と驚くほど低く抑えられているので、外国人がトルコリラを保有する利点が見当たりません。

一発逆転があるとするとEU加盟だが

トルコがEUに加盟するということにあるとトルコリラの価値は間違いなく跳ね上がります。でもキプロスとの関係とかシリア難民流出とか色々あって、まず無理です。期待してはいけませんね。

まとめ

トルコリラは政策金利が8%もあってスワップで儲かるというFX業者の話を聞いてはいけません。トルコリラが下落するリスクに対して金利は低すぎるのが現状です。円安だけは少し期待できますが。

クロス円でも下落は激しいですが、USDTRYは連日記録更新しているのが現状です。確実に外国人の資金が国外に逃げています。去年は経済成長が予想よりよかったですが、今年は短期でもリラ買いには回れない状況です。史上最高の通貨安と8%の低金利で経済成長が上振れしてくれたら良いですが。

コメント